VOCALOID4発表から数日。
更に情報が公開されたようなので、藤本健氏のサイトやwat氏のTwitterを引用しつつ、感想文を書いていきます。
wat氏のTwitter
クリプトンのwat氏が「巡音ルカV4X」の続報を公開しています。新型リンレンに関する情報も。
イラスト
新型ルカの後ろ姿の設定的な何かを貼っておきますね! pic.twitter.com/0VxnlnKHhN
— crypton_wat (@vocaloid_cv_cfm) 2014, 11月 20
巡音ルカV4Xのイラストについてのご質問に関しましては、現在取りまとめ中です。昨日、本アカウントのツイートで”背面のスケッチ”を投稿させて頂いておりましたが、正式な設定資料画像は準備中となっております。
— crypton_wat (@vocaloid_cv_cfm) 2014, 11月 21
現時点では後ろ姿の設定が公開されております。正式な設定画像は準備中だそうです。
@SGHTK お戻し遅くなりました、コルセットについては透けてません~。
— crypton_wat (@vocaloid_cv_cfm) 2014, 11月 21
コルセットは透けているように見えますが、間違えないようにご注意下さい。肌色のコルセットなのかな?
Piapro Studio
PiaproStudioのV4対応(V4 APIのご提供)ですが、現在、V4の機能を十分にチューニングした巡音ルカV4X (&今後のV4X製品)にPaproStudio(V4 API版)が付属することが決まっております(http://t.co/SVFwdkNRAn)
— crypton_wat (@vocaloid_cv_cfm) 2014, 11月 21
@LUKANAN_P ピアプロスタジオは弊社ライブラリ製品(ミクV3等)をご購入頂いた方への提供であり単体販売を想定していません。一つ一つのライブラリにピアプロスタジオが紐付いている関係でアクチ認証が複雑になっており、そこに更に有償APIの認証を追加する構成は難しい見込です…
— crypton_wat (@vocaloid_cv_cfm) 2014, 11月 21
ルカV4Xに付属のPiapro StudioはV4対応です。残念ながら単体販売はないようです。
【V4X機能】V4Xに付属するPiaproStudioでは、V3のVSQXとV4のVSQXの読み込みは勿論、書き出しも可能になります。V4で作ったVSQXを、V3仕様で書き出すことが可能です(V4専用のパラメータ類はオミットされます)。この辺の詳細情報も今後まとめます!
— crypton_wat (@vocaloid_cv_cfm) 2014, 11月 23
V3との互換性は心配無いようですね。ヤマハのエディターに関しては後述。
DB & E.V.E.C
もよよさん、iXimaさん有難うございました!特にもよよさんには不完全なDB+構築中のPiaproStudioと、Vocaloid4βの書き出しを行ったり来たりで制作作業を大変混乱させてしまいました…m(_ _)m
— crypton_wat (@vocaloid_cv_cfm) 2014, 11月 23
仕様が完成していないDBでの調声はもうね。人様に迷惑しかかけないよね…という訳で、今回の「巡音ルカ V4X機能紹介デモムービー」は正式なデモソング言えないのですが、今後、じっとりと新機能の説明をしながら、VoiceColor解説など致します。もう少々お待ちください!
— crypton_wat (@vocaloid_cv_cfm) 2014, 11月 23
ルカV4Xの声質ですが、一時は、MEIKO V3に似た鳴り方をする音素(母音の張り具合)を補正/差し替えに苦心していた事もありました…。従来の「ルカらしさ」に、みずみずしさを加えながら、しっとりとした暗めの要素はE.V.E.C.のVoiceColorで補っていく方向で進めます。
— crypton_wat (@vocaloid_cv_cfm) 2014, 11月 23
今回の楽器フェアで急ごしらえしたルカV4Xは、まだV3エンジンで動くベータなんですよね(仮のE.V.E.C.は入っていますが)次は…ちゃんとしたV4の形で展示できるようにしなきゃ…。
— crypton_wat (@vocaloid_cv_cfm) 2014, 11月 23
現時点ではDBもエディターも未完成のようです。
@an_an1 ルカの声をサクサク変えながら、楽しく使って頂けるように、調整してます。どうぞよろしくお願い致します!
— crypton_wat (@vocaloid_cv_cfm) 2014, 11月 23
イラストも音楽もプログラミングも楽しく使えることが重要ですね! 私もVisual StudioでC#のプログラミングをするのが一番楽しいですしw 意味不明失礼。
@komso 今回から、声優さんと「ルカらしさ」「リンレンらしさ」などを話し合いながら進めている部分があります。下田さんともレンリンの魅力や、発声、イメージを話し合いながら、皆さんにもレポートさせて頂きつつ、進められればと思います。今後ともよろしくお願い致します!
— crypton_wat (@vocaloid_cv_cfm) 2014, 11月 23
【V4X機能】音域(収録マルチサンプル)が大幅に増えています。ルカは勿論、リンレンも実用的に歌える音域が広がります。
— crypton_wat (@vocaloid_cv_cfm) 2014, 11月 23
リンレンも期待ですね!
クロスシンセシス
@VOCALOID_Link 本件、各デベロッパー側が(ミクなら弊社)確認検証を行って、V4エンジンにクロスシンセシスを許可させる流れになっています。V2ライブラリに関しては、ライブラリインポート(データ変換)が挟まる関係で、対象外なのです。今はノイズや不整合は無くなりましたが…
— crypton_wat (@vocaloid_cv_cfm) 2014, 11月 23
@VOCALOID_Link クロスシンセシス機能は、かなりデリケートな部分がありまして(先月末~今月の最初の三連休辺りはもう検証の嵐でした…)、V2ライブラリでの挙動までを保証できないというニュアンスです。ご期待に添えず申し訳ありません。
— crypton_wat (@vocaloid_cv_cfm) 2014, 11月 23
インポートしたV2ライブラリはクロスシンセシスは非対応なんですね…。残念ながらリン・レンのクロスシンセシスは新型が出るまでお預け…。
E.V.E.C.の収録数
@ejiwarp E.V.E.C.の収録時間が膨大だったのは、初期に実験的な音色パターンを大量に録音したことと、音域のマルチサンプルを倍近くに広げたことが主な原因です。1つVoiceColorを録音するのにVOCALOID DB1つ分はかかりません。約半分で済みます。
— crypton_wat (@vocaloid_cv_cfm) 2014, 11月 24
@ejiwarp はい。E.V.E.C.の仕様を詰めていく中で、沢山の収録があり、浅川さんにお手伝いいただきながら進めました。今は、浅川さんと作った収録方法や録音スクリプト(呪文の台本)を使って、リンレンの下田麻美さんの収録はスムーズに進んでます。
— crypton_wat (@vocaloid_cv_cfm) 2014, 11月 24
E.V.E.C.で一番大変なのは録音時のディレクションによる声色の調整と、その後の音色のマッチング。バランス的に合わない音はどんどん捨てた上で、iZotope社のRX3 Advanceを使用して、音響特性を詰めてます。
— crypton_wat (@vocaloid_cv_cfm) 2014, 11月 24
@VOCALOID_Link @ejiwarp はい。浅川さんとJ-POPを細切れにしたサンプルを聞いて、声色について議論する回もありました(汗)
— crypton_wat (@vocaloid_cv_cfm) 2014, 11月 24
@VOCALOID_Link @ejiwarp はい。開発側の方法は一先ず落ち着きました。今足りていないのはE.V.E.C.の実際の稼動テストです。実用的な音素のコンビネーションについて、今後、もっともっと考えて行きたいと思います。
— crypton_wat (@vocaloid_cv_cfm) 2014, 11月 24
E.V.E.Cが初の試みで実験的要素が多かったから、ルカV4Xの開発が時間かかったんですね。ルカの中の人である浅川さんとも相談しながら進めたとか。
今後の予定&告知
では、この辺で制作作業に戻ります!11/28でもブログ記事などの情報を公開予定です。よろしくお願い致します。(何かご質問など頂きましたら、可能な範囲で後ほどお答えいたします)
— crypton_wat (@vocaloid_cv_cfm) 2014, 11月 23
次の情報公開は11/28だそうです。
おお、ニコ百の情報がとても詳しいです! | 巡音ルカV4X – ニコ百 http://t.co/I5QPcV2e3Q #nicopedia
— crypton_wat (@vocaloid_cv_cfm) 2014, 11月 24
ニコ百の記事ができていました。VOCALOID4の記事はできるのかな~?
こちらご案内していなかったですね。ロゴや図をダウンロード可能です!是非、ご紹介記事のブログや記事などでもご使用頂ければと。 クリプトン|バイリンガル・シンガー『巡音ルカ V4X』発売決定!(プレスリリース) http://t.co/ps9cmzwiXV
— crypton_wat (@vocaloid_cv_cfm) 2014, 11月 24
一足先にロゴ、イラストが公開されました。開発中のスクリーンショットもあります。
各社の動向
次は、藤本健氏が運営するブログ「DTMステーション」の記事からです。
VOCALOID4への各社の対応とクリプトンの新技術E.V.E.C. : 藤本健の“DTMステーション”
先日もお伝えした通り、ヤマハからVOCALOID4が発表され、12月下旬より発売が開始されます。年内にリリースされるのは、VOCALOID4 Editor、VOCALOID4 Editor for Cubaseおよび歌声ライブラリのVY1V4の3製品であり、いずれもヤマハ製品なわけですが、気になるの初音ミクや結月ゆかり、Megpoidなど歌声ライブラリを出している各社の動向です。
先日のVOCALOID4発表会でもある程度の情報が出てきましたが、2014楽器フェアの会場でももう少し情報をつかむことができました。さらにVOCALOID3とVOCALOID4のデータの互換性といったことについてもわかってきたので、その後判明した情報をまとめてみたいと思います。
このうち新情報を引用していきます。
またポイントとなるのは、VOCALOID4ではVOCALOID3の歌声ライブラリがそのまま利用できるということ。V2 Library Import Toolのようなコンバータは不要で、そのまま使うことが可能なのです。
V3ライブラリはインポートツールなしでV4で利用できます。
AHS
AHSの尾形友秀社長によると「従来、VOCALOID3ではV2 Library Import Toolを使うことでVOCALOID2製品を利用することができたので問題がなかったのですが、VOCALOID Editor for CubaseがMac対応したことで状況が変わりました。Macではこれらを利用することができないからです。また今後登場するWindows 10などではVOCALOID2の動作が保障されないため、VOCALOID2製品はすべてVOCALOID4製品としてリニューアルさせることにしました」とのこと。
AHSがV2ボカロリニューアルするのは、Mac非対応、Windows 10は動作保証外なのが大きいそうです。
アペンド的な歌声のバリエーションがあるわけではないので、クロスシンセシス機能は使えないものの、グロウル機能は使えるとのことです。そうこれまでは出すことのできなかった、唸り声まで出せるようになるというわけですね。
単独DBのままなんですか…。中の女の子がすでに小学生じゃないユキちゃんは新規収録が無理だとしても、それ以外の3人(miki、先生、いろはさん)はせめてもう一つDBを増やしてもいいんじゃないかと思います。例えば、先生には「アイスマウンテン・テル」仕様のDBをつけるとか。
結月ゆかりについては前の記事でも触れたので省略。
インターネット社
「現在VOCALOID4製品の企画、開発を行っているところですが、まずはMegpoidおよび、がくっぽいどのVOCALOID4化から行っていきます。これらは、歌声にバリエーションがあるので、VOCALOID4のクロスシンセシス機能が使えるほか、グロウルを収録していくので、これまでにない歌声を出すことが可能になります」(村上社長)
V4化は複数DBがあるMegpoidとがくっぽいどが優先なんですね。
しかし、単にグロウルを使いするだけでなく、歌声ライブラリーとしても大きく性能アップを図るとのこと。具体的には、VOCALOID3版と比較して数多くのTriphone(トライフォン)を新たに追加するそうです。TriphoneとはVOCALOID3で取り入れられた技術であり、3つの音素を1つにまとめたデータのこと。「母音+子音+母音」という構成になっています。VOCALOIDは基本的にDiphone(ダイフォン)といって2つの音素の組み合わせが基本となっている中、Triphoneを採用することで、より歌声が滑らかになるというのがTriphoneのウリなのです。ただし、どんなTriphoneのデータを入れるかは各メーカーごとの裁量であり、歌声データベースによって異なります。この辺の技術的な話は「ボーカロイド技術論」で詳しく紹介しているので、そちらをご覧いただきたいのですが、
「Triphoneはむやみに増やせば滑らかに歌うというわけではないのですが、これまで開発してきた経験から色々とわかってきたので、増やしていこうと思っています」と村上社長。発売時期については未定とのことですが、どのくらい変わるのか、楽しみにしたいところですね。
トライフォン追加が中心になるようですね。現時点ではまだまだ未定なので、今後の情報に期待しましょう。
クリプトン
開発者の佐々木渉さんによると「ちょうど巡音ルカの新バージョンを開発していた中、今年の秋にヤマハさんからVOCALOID4を出すという情報をいただいたので、VOCALOID4版の開発へと切り替えて進めています」とのこと。
佐々木さんとは上のツイートをしているwat氏のこと。GUMI Extended (後のV3 GUMI) を開発していたインターネット社がV3版の開発へ切り替えたのと似ていますね。
その後はE.V.E.Cの解説が続きましたが、前の記事でも取り上げた上、元記事よりもわかりやすく解説する自信がないので省略。
データの互換性
最後にVOCALOID3 EditorとVOCALOID4 Editorのデータの互換性について紹介しておきましょう。ご存じのとおり、VOCALOID3 Editorのデータ形式はVSQXファイルとなっていましたが、実はVOLCAOID4も同じVSQXファイルとなっています。しかし、当然その内容には違いがあるのですが、ユーザーとしてはあまり意識せずに使えるようになっています。
詳しいデータ構造の違いは実際に使ってみないとわかりませんが、互換性は保たれるってことですね。
まずこれまでのVOCALOID3 Editorで保存したVSQXはVOCALOID4 Editorで読み込むことができます。一方で、VOCALOID4 Editorで保存したデータは現在のVOCALOID3 Editorでは読み込むことができないのですが、VOCALOID4 Editorの発売日にアップデータが完成し、これを適用することで、読み込みが可能になる予定です。もちろん、VOCALOID4 EditorのVSQXファイルを読み込むとグロウルやクロスフェードなどのパラメータは消えてしまうため、その旨の警告表示がされるとのことですが、ユーザーとしては利便性が高く、扱いやすそうですね。
V3とV4は後方互換性があるんですね。V3エディターでもV4のVSQXファイルが読み込めるようになる予定です。一方で、Piapro Studioでは前述のとおり、V3のVSQXの書き出しも可能です。
まとめ
感想文を書こうとしましたが、記事が長くなりすぎました。次の記事に続きます。