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IMF(の中の人)「消費税率は最低でも15%に上げるべき」

IMFの誰がこんなことを言っているのでしょう…?

「消費税率、最低でも15%に」…IMFが声明 : 経済 : 読売新聞(YOMIURI ONLINE)

4月の消費税率引き上げの影響については「うまく乗り切りつつある」とし、アベノミクスの効果を評価した。一方で、景気回復が続くかどうかは「中期的なリスクは依然大きい」と指摘し、規制緩和や財政再建の推進を促した。消費税率については「最低でも15%まで段階的に引き上げる」ことを求めた。

具体的な改革としては、エネルギーや農業分野での規制緩和のほか、女性や高齢者の雇用拡大などを挙げた。

財政については、消費税率の10%への引き上げを、法律に従って15年10月に実行することを促した。企業が実際に納める法人実効税率の引き下げについては、「投資や成長を高める」としながらも、「減税による減収を穴埋めするほどの増収はもたらさない」と明記し、税収減を補う財源の確保を求めた。一方、1ドル=100円台前半で推移している最近の円相場については、「おおむねバランスが取れている」と容認した。

IMFとは?

IMFはどんな組織なのでしょうか? ウィキペディアからの引用です。

国際通貨基金#業務 – Wikipedia

加盟国の経常収支が著しく悪化した場合などに融資などを実施することで、国際貿易の促進、加盟国の高水準の雇用と国民所得の増大、為替の安定、などに寄与する事を目的としている。 また、為替相場の安定のために、経常収支が悪化した国への融資や、為替相場と各国の為替政策の監視などを行っている。各国の中央銀行の取りまとめ役のような役割を負う。

毎年秋に年次総会と呼ばれる世界銀行と合同の総務会を開催。また年2度の国際通貨金融委員会の開催も行っている。

IMFの出資比率

順位 国名 比率
1位 アメリカ合衆国 17.69%
2位 日本 6.56%
3位 ドイツ 6.12%
4位 イギリス 4.51%
4位 フランス 4.51%
6位 チャイナ 4.00%
7位 イタリア 3.31%
8位 サウジアラビア 2.93%
9位 カナダ 2.67%
10位 ロシア 2.50%

出典:IMF Members’ Quotas and Voting Power, and IMF Board of Governors

日本はアメリカに次いで第2位の出資国となっています。IMFとって日本は大株主様なのです。

なので、4人いる副専務理事のうち1人は日本人から選ばれることになっています。また、IMFのサイトは日本語版も存在します(※ただし、全ての情報が日本語で提供されているわけではありません)。

誰が書いたレポートか?

元のレポートはこれだと思います。消費税に関する部分のみ引用します。

2014 Article IV Consultation with Japan – Concluding Statement of the IMF Mission

1. Japan appears to be weathering well the effects of the consumption tax increase. Preliminary GDP data for the first three months of this year suggest that rush demand ahead of the consumption tax increase was stronger than anticipated. At the same time, underlying growth has been strengthening: business investment is picking up, labor markets are tightening, and capacity utilization is rising. Although the consumption payback in the second quarter will lead to a sharp growth contraction, we expect the recovery to resume in the second half of the year with further job growth and rising wages supporting moderate consumption growth. Exports are also forecast to rise on the back of last year’s yen depreciation and robust partner- country demand. Staff projects growth of 1.4 percent in 2014 and to remain above potential at 1 percent in 2015.

(中略)

7. Successive consumption tax increases are critical to establish a track record of fiscal discipline. The first increase in April was a major achievement and going ahead with the increase to 10 percent would strike the right balance between establishing fiscal policy credibility and preserving the recovery. There is a valid concern that the increase in October 2015 could harm low-income households. These equity concerns are best addressed through targeted subsidies instead of reducing tax rates on essential items as this would hurt efficiency, increase compliance and administrative costs, and result in permanent revenue losses.

(中略)

9. A post-2015 fiscal consolidation plan is urgently needed. Such a plan should be as growth friendly and equitable as possible and would allow more near-term flexibility to respond to downside risks. Options include gradually increasing the consumption tax to at least 15 percent, broadening the personal income tax base, and taking measures to contain pension and health care spending. As the consolidation effort will span a decade, it needs to be grounded in a stronger fiscal framework through adoption of medium-term rules to curb expenditures in the context of multi-year budget planning and limits on the use of supplementary budgets.

日本語版も存在します。同様に消費税に関する部分のみ引用します。

2014年対日4条協議終了にあたってのIMF代表団声明

1. 日本は消費税引き上げの影響を上手く乗り切りつつあるようだ。今年1‐3月期のGDP速報値は、消費税引き上げ前の駆け込み需要が予想より強かったことを示唆している。それと同時に、経済の底力は強まっている。企業の投資は増え、労働市場は逼迫し、設備稼働も上向いている。消費の反動減で4‐6月期はGDPが大きく縮小することになろうが、更なる雇用の増加や賃金の上昇が緩やかな消費の伸びを支えることにより、今年後半は再び景気が回復すると予想している。昨年の円安や貿易相手国の需要が堅調であることを背景に、輸出は増加が見込まれる。IMFスタッフは、2014年は1.4%の成長を、2015年も引き続き潜在成長率を上回る1%の成長を予想している。

(中略)

7. 消費税引き上げを引き続き実施することは、財政規律への信頼性確立に不可欠である。4月の最初の引き上げは大きな成果であったが、さらに10%へ引き上げることにより、財政政策への信頼性確立と景気回復を維持することとの間で適切なバランスが保たれる。2015年10月の税率引き上げが低所得層の負担となる可能性があるとの懸念は的を射ている。この公平性に関する懸念は、低所得層に対象を絞った補助金を通じて対処されるべきで、必需品に対する税率を低くすることで対応すべきではない。なぜならそれは、効率性を阻害し、事務コストや行政管理のコストを増大させ、恒久的な歳入損失をもたらすためだ。

(中略)

9. 2015年以降の財政再建策が早急に必要だ。そうした計画はできる限り成長を支える公平なものであるべき一方、経済の下振れリスクに柔軟に対応することを可能にするものとなろう。取り得る施策としては、最低でも15%への段階的な消費税率引き上げ、個人所得税の課税ベースの拡大、年金・医療支出の抑制などがある。財政再建は10年にわたって続けられることになるため、複数年の予算計画の文脈において歳出を抑制するための中期的なルールや、補正予算の活用に係る制限を採用することを通じた、より強力な財政フレームワークに基づく必要がある。

どちらも筆者の名前がないので、誰が書いたのか分かりません。

どうしてIMF(の中の人)はこんなことを言うのか?

私はIMFが「消費税増税しろ」だとか「構造改革を進めろ」とか口出しするのは奇妙だと思います。理由は以下の通りです。

  • IMFの本来の役割は為替相場の安定、財政危機に陥った国への融資。
  • 前述の通り、日本は第2位の出資国。日本がIMFの管理下に入ることは考えにくい。
  • 日本は自国通貨建ての国債を発行しており、経常収支も黒字で、長期金利も世界最小なので、財政破綻するとは考えにくい。(過去記事「日本は破綻しない!(財務省の公式見解その2)」を参照)

では、なぜIMFはわざわざ日本に口出しするのでしょうか? IMFに財務省職員が多数出向しているからです。

 高橋洋一の自民党ウォッチ IMF「日本の消費税15%が必要」報告 実はこれ財務省の息がかかった数字なのだ : J-CASTニュース

IMF(国際通貨基金)が日本経済について「予定通り消費税率を10%まで引き上げる増税を実施すべき。景気への影響は無い」とするレポートを発表した、という報道がある。さらに、消費税率を15%へ引き上げるべきとも書かれている。

この報道を読むと、消費税増税も仕方ないのかなと思う人が多いだろう。IMFといえば、有名な国際機関で、英語で書かれたものに弱い日本人は多い

日本はIMFへの第2位出資国、副専務理事も確保

そのレポートとは、8月5日(2013年)に発表された日本経済の分析や政策提言をまとめた年次審査報告書である。IMFの本拠地であるワシントンで公表されたものだ。

IMFのこうした報告書の作成は、各国政府との協議を経て行われる。筆者も役人時代には、IMFの他にも国際機関が日本に関する報告書を作成するときに、協議に加わったことがある。その場合、国際機関の報告書という体裁をとっているものの、実質的には日本政府の主張である。よくいえば、日本政府と国際機関の共同作業である。いずれにしても、日本政府の意向に反するものが書かれることはまずない。

IMFについていえば、日本は第2位の出資国である。いうなれば大株主である日本政府を無視できるはずがない。さらに、日本は大株主の力を背景にして、IMFのナンバー2である4人いる副専務理事ポストの一つを確保している。このポストは歴代財務省財務官の天下りポストだ。そのほかにも、日本はIMFの理事ポストも持っており、これも財務省からの出向者だ。理事を支えるスタッフとして理事室があるが、その職員も財務省からの出向者が多くいる。

(中略)

IMFの年次審査報告書は財務省の息がかかっているとしても、IMF本体の理事会では、数名の理事が消費税増税が成長に悪影響があるかもしれないとの懸念を表明している。これは、IMFが各国に緊縮財政を求めすぎたことへの反省でもある。ただし、こうした報道はあまりない。

つまり、財務官僚がIMFの権威を借りて消費税増税を推進しているって話です。先程のレポートも財務官僚が書いた可能性が高いです。そうではなくても、日本は大株主様ですから、財務省の見解に反したものは書きづらいでしょう。

IMFに潜り込んでIMFの名で「増税すべきだ~」って「外圧」をかけている財務官僚と、そういう事実を隠し「IMFも消費税増税すべきと言っている~」って報道するマスコミはセコいです。

皆様も「IMF」の名に騙されないようにしましょう! 特に個人名が出ていないのは怪しいです!

コメント

  • IMFという名のプロキシでいいたい放題かw
    どこにでもこういうのはあるもんだねぇ…

    | ななしん | 返信
    • ソースロンダリングですね。
      今話題の河野談話改め「河野談合」でも河野洋平が韓国と談合して「外圧」をかけたものです。

      | ありにゃん | 返信

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